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ダイヤモンドプリンセス - 夏のアラスカクルーズ (1/4)
diamond princess alaska summer cruise. june 12th to 19th, 2004

text and pictures by idyllicocaen


シアトル港に停泊するダイヤモンドプリンセス
クルーズの予約と手配
Pre-cruise tips & reservation.

2004年6月12日、シアトル発のダイヤモンドプリンセス、アラスカクルーズに乗船した。このダイヤモンドプリンセスもちょうど2004年3月に就航したばかりの新造船で、私たちと同じように2004年に新しい歴史を刻み始めた記念すべき船だ。総トン数11万6千トン、全長290メートルの巨船で三菱重工長崎工場にて建造されている。

クルーズの手配はアメリカの旅行手配会社、cruise.com を通して行い。船上構造物の関係で視界は若干妨げられるもののアウトサイドキャビンの部屋を確保した。クルーズの手配をしたのは2004年3月頃、すべてe-mailでやり取りを行い、シティバンクを通して代金の支払いを済ますと、必要な書類はすべて5月中旬には自宅に届いた。このcruise.comについては、海外からのクルーズ購入者のためにinternational shippingというオプションが用意されており、日本からでも北米のクルーズ先進国の事情にあったかなり割安な価格でクルーズを購入することができる。今ではクレジットカードによる決済が一般化しているのでより手軽に北米からクルーズを購入できることだろう。

日本から今回の発着港であるシアトルまではユナイテッド航空を利用。複数の航空券取扱代理店を調べたが、今回は同社直営のウェブサイトで見つけた航空券が最も安かった。anaのマイレージクラブ会員なのでスターアライアンスメンバーであるユナイテッド航空でもマイルがたまる。日本出発もクルーズ出発当日である6月12日夕刻18:00頃、シアトルには同日の午前10時頃に到着する。プリンセスクルーズのチェックインは15:00頃からで、今回はクルーズ前後泊はなしの予定だ。シアトル到着後、その日のうちにダイヤモンドプリンセスに乗船の予定である。


プリンセスクルーズのシアトル港ターミナル
シアトルにて
At Seattle

シアトルに到着後、イミグレーションを抜けると時刻は既に11時頃だった。このままタクシーを拾って客船ターミナルに近いショッピングモールへ向かった。今回の渡米のもうひとつの目的でもあるcuisinart製のフードプロセッサを購入するためだ。日本では5万円ちかくするフードプロセッサも大量消費の洋食の国アメリカでは2万円前後で購入できてしまうのだ。ここで妻の念願であったフードプロセッサを購入し、ショッピングモールをうろうろしてから客船ターミナルに着いたのは13:00頃、ちょうどプリンセスクルーズのチェックインが始まった頃の時間だ。


インフォメーションボード
客船岸壁は貨物用のガントリークレーンも立ち並ぶ物流岸壁のようなところだった。ここにホランドアメリカラインのオーステルダムも同時に停泊している。大きな倉庫のような建物にプリンセスクルーズのロゴが映し出されたプリンセスクルーズの客船ターミナルで、あらかじめ受け取っていた荷物タグに名前を記入しチェックインを済ませた後、荷物ドロップオフのブースにて荷物を預けた。出港までに荷物はキャビンに届けてくれるらしい。このチェックインの手続きには相当の数のゲストが並んでおりかなりの時間待たされたことを記憶している。チェックインではそれぞれの乗客の顔写真が撮影されクルーズ会社のセキュリティー・システムに登録される。これからクルーズ中の各港での一時上陸した後、再乗船するときに係員がボーディングパスと共に顔写真を確認できるようにするためだ。今回のクルーズの乗船券兼船内での財布代わりとなるボーディングパスが渡されると晴れてチェックイン完了となる。


E412のキャビン

枕に置かれたチョコレート
乗船開始・最初の印象!
Boarding. First impression!

一連の事務処理を終えて、ついに船内に足を踏み入れるとまずはクルーズ客船お決まりの写真撮影。相当数の乗客がいるが一組一組写真を撮影しているので相当時間がかかる。ようやくエントランスにたどりつくと、右側には次港の案内などを記したウェルカムボードが置かれている。空港にあるようなセキュリティーチェックを抜けると、本船自慢の巨大なアトリウムが現れた。豪華な装飾で飾られた展望エレベータのあるこのスペースでは、数名のバイオリニストがウェルカムミュージックを演奏している。今回の私たちのキャビンはエメラルドデッキのe412号室。一部視界が妨げられるキャビンとのアナウンスがあるキャビンだが、実際には海と視界を遮るものはなにもなかった。清潔で大きなダブルベッドの上にはふわふわの枕が、そしてその上にはハート型のチョコレートが置かれている。このクラスのキャビンにはバスタブは設置されていないが、清潔なシャワーが完備、一週間のクルーズでは不自由ない。船内のテレビでは液晶テレビで現在位置と航海情報、次の寄港地案内を繰り返し放送しており、ブリッジからの24時間映像を見ることのできるチャンネルもある。


パーソナルチョイスダイニングの案内
テーブルの上に置かれた数々のクルーズのしおりに目を通す。船内のあちこちでいろいろなイベントがあるようだ。フォーマルナイトは2日目と6日目の夕食、そしてシアターでのショーは乗船日当日の20時からことだった。また本船ではany time diningと称して、好きな時間に好きなレストランを選んで夕食をとることができる画期的なシステムが導入されている。大抵のクルーズ客船ではダイニングの時間が決められていて、融通が利かないことが多いのだが、そのような不自由はこの船では無縁だ。

レストランは追加料金の掛からないものだけでも4種類から選ぶことができ、アジアンテイストのパシフィックムーン・ダイニングルーム(pacific moon)、イタリアンのビバルディー・ダイニングルーム(vivaldi)、ステーキ中心のスターリングステーキハウス(sterling)、そしてメキシカンスタイルのサンタフェ・ダイニングルーム(santa fe dining room)から選ぶことができる。望めば追加料金20ドルでイタリア料理のフルコースをサバティニで頂くこともできる。このほかにも14階のホライゾンコート(horizon court)では24時間ブッフェが提供されているので食のチョイスに困ることはない。


14階のホライゾンコートで
海を眺めながら頂く朝食は格別だ
14階のホライゾンコートをたずねてみた。たくさんのフルーツとデニッシュ、パスタなどの料理が魅力的に並べられている。コーヒーや紅茶も無料でサーブされている。船の全幅いっぱいに広がる清潔で品位のある食事スペースで、大きな窓が一面に張り巡らされた明るいビュッフェだ。このホライゾンコートの奥には、プールとジャグジー、そしてサンデッキが広がっている。さっそく試しにフルーツとデニッシュを頂いてみた。やはり船の上の快適な開放的な空間で頂く食事は最高だ。


エントランスホールの展望エレベータ
ホライゾンコートの散策を終えてメインエントランスホールに戻ると、スタッフがソフトドリンク20ドルと宣伝している。このパッケージを買うとクルーズ中の全ソフトドリンク、正確に言うとコーラなどの炭酸飲料が無料になる。炭酸飲料を1週間20ドル分も飲むとは思えないので、このパッケージの購入はパスした。パッケージがなくてもコーヒーや紅茶などのドリンクの類は無料でいただけるのだ。

暫くすると、キャプテンからの挨拶のアナウンスが入った。今回のクルーズの乗船のお礼と、今後のクルーズスケジュール、そしてこれから行われるポートドリル(避難訓練)の案内だ。それからキャプテン主催のウェルカムパーティーが開かれる旨、案内された。このようなアナウンスを聞くと否応なくクルーズ気分が盛り上がってくる。そして出港予定時刻、16:00が近づいてきた。


シアトル港出港
アラスカへ向けて出港!
Departure... To Alaska!

出港時刻五分前、外部デッキに出ると巨船の出港準備が着々と進められていた。そして16:00、ついにダイヤモンドプリンセスはアラスカへ向けて夕方のシアトル港を出港した。少しずつ、確実に船と岸壁との距離が広がってゆく。外部デッキからの高さは相当あるので、岸壁で作業しているスタッフは米粒のように見える。少しずつシアトルの港が広がってゆくと、背後に見える大きな高層ビル群が視界に入ってきた。そして前方にはノルウェージャンクルーズラインの客船ターミナル。ノルウェージャンドリームなどの客船も停泊している。


パシフィックムーンでの夕食
気がつくと、本船左舷側に、就航したばかりのサファイアプリンセスがすれ違っているではないか。このサファイアプリンセスは、ダイヤモンドプリンセスと同型船で、ちょうど2週間近く前の2004年5月27日、建造元の長崎を出港したのち、横浜大桟橋に5月29日寄港、そして太平洋を渡りシアトルにやってきたのだ。横浜港寄港時には、二人で船を見に行き、今回乗船するダイヤモンドプリンセスに思いを馳せていた。そしてついにそのサファイアがシアトルに無事到着、明日13日から始まる、シアトル発着アラスカクルーズに就航するのである。この二隻のクルーズ客船の誕生に関するエピソードは尽きないが、まさか6月12日にシアトル港でサファイアプリンセスとすれ違うとは思っていなかったので、思いがけない再会をとても嬉しく感じた。

シアトル港を出港した後、部屋で少し休憩すると夕食の時間が近づいてきた。この船の場合、any time dining といって好きな時間に好きなレストランを選ぶことができるのだが、確実に好みのレストランを楽しむために、前もってレストランに予約をしておくよう奨められている。船内に据え置かれた内線表を確認し、一日目はメキシカンスタイルのサンタフェレストランにに予約を入れた。食事はタコスやアボガドのサラダに加えてなぜか春巻が・・・。そしてアメリカンスタイルの甘ーいデザート。この日は赤ワインをオーダーしてクルーズ初日の雰囲気を楽しんだ。


シアターでのショー
食事が終わると、プリンセスシアターでのショーがはじまる。事前に調べておいた情報によるとシアターは混み合うらしいのでいい席がとりたければ早めにシアターに向かうようアドバイスされていた。船内をうろうろしながらプリンセスシアターを探す。確かレストランの前にあったはず・・・。この船は大きいのでなかなか各船内施設の位置が覚えられない。ようやくのシアターを探し当て、ドアを開けると、巨大な二層吹き抜けの劇場が現れた。プリンセス・シアターは746席あり、小さな陸上のホテルの宴会場を大きく上回る規模だ。ここでは歌を中心に、ブロードウェイスタイルのダンスをはじめ目を見張るエンターティメントが繰り広げられた。

シアターでのショーの見物が終わり、キャビンに戻る途中、ラウンジのあちらこちらではシンガーによるショーが行われていた。船中どこを探しても何かしらのエンターティメントが繰り広げられている。ふわふわのソファーに誘われてラウンジに着席するとウェイトレスが"do you want to drink something?"と尋ねてくる。ここではコーヒーをオーダーした。アルコールはクルーズ代金に含まれていないので要注意である。こうしてゆっくりとした時間を過ごしていると、既に時刻は23:00。クルーズ一日目は早くも終了した。

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