プリンセスクルージズ

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プリンセスクルーズは、1965年、Canadian Pacific Limitedにより、アラスカ海域で運行されていたクルーズ客船、Princess Patriciaをシーズンオフである冬の時期にチャーターしメキシカンリビエラクルーズを行ったのが始まりといわれている。就航船であったPrincess Patriciaは、空調設備などが熱帯地域におけるクルーズに適切でなかったため、後にイタリアのSunsarda SpA向けに建造されたItalia (1967)が傭船され、Princess Italiaの名で就航した。Italiaの傭船終了後はCosta Cruises のCarla C.が使用された。

1974年、Peninsular & Oriental Steam Navigation Company (P&O)により買収。Spirit of London (Seawardとして1972年建造)がPrincess Cruisesに移籍、Sun Princess(1代目)が就航した。さらにFllagship Cruises所属のSea Venture (1971), Island Venture (1971)も購入され、それぞれIsland Princess, Pacific Princessと改名された。この2隻はテレビドラマ The Love Boat に多く取り上げられ一躍有名になった。

1978年、スウェーデンのFlagship CruisesよりKungsholmがSea Princessとして改名されてP&Oのフリートとしてオーストラリアに就航したが、1981年よりOriana (1960)が同地域に配船されたことにより、Sea Princessは1981年からPrincessおよびP&Oのフリートを行き来するようになった。同船は1995年にP&Oのフリートに最終的に戻りVictoriaと改名された。

1984年、新造船Royal Princessが就航。1988年、Sitmar Lineを買収、Dawn Princess, Fair Princessおよび同社向けに建造されていたFairsky(Sky Princessと改名)が新たにフリートに加わった。後に1989年、Star Princess、1990年にCrown PrincessおよびRegal Princessが投入された。

主なフリート

R class
Pacific Princess, Tahitian Princess, Ocean Princessがこのクラスのフリートとしてプリンセスクルーズにて運航されている(た)。もともとはRenaissance Cruises向けに建造されたRシリーズのフリート。このフリートにはR One (1998), R Two (1998), R Three (1999), R Four (1999), R Five (2000), R Six (2000), R Seven (2000), R Eight (2001)があるが、Renaissance Cruisesは2001年に解散されたため、同社で運航されていたこれらの船舶はすべて他社で運航されている。

Crown class
Fincantieri Monfalconeにて建造された70,000トン型クルーズ客船。このクラスのフリートにはCrown Princess (1990), Regal Princess (1991)がある。

Sun class
Fincantieriで建造された77,500トン型クルーズ客船。このクラスのフリートにはSun Princess (1995), Dawn Princess (1997), Sea Princess (1998), Ocean Princess (2000)がある。

Coral class
Chantiers de l'Atlantiqueで建造された91,600トン型クルーズ客船。このクラスのフリートには、Coral Princess (2002), Island Princess (2003)がある。

Grand class
Fincantieriにて建造された110,000トン型クルーズ客船。このクラスのフリートには、Grand Princess (1998), Golden Princess (2001), Star Princess (2002)がある。Wingと呼ばれる後方に吊り上げられた形で配置されているSkywalker nightclubが特徴的。

Gem class
Fincantieri, および三菱重工にて建造された110,000トン型クルーズ客船。基本設計はGrand classに準ずるが、Gland classでは3つのMain Dining（2つのAnytime Diningと一つのTraditional Dining）があるのに対し、このクラスではVivaldi, Savoy, Santa Fe, Pacific Mooonと呼ばれる4つのAnytime DiningとTraditional Diningが設けられた点が異なる。さらにこのクラスにおいてはWingのように後方に吊り上げられたデザインのSkywalker nightclubの位置と配置が変更された。Diamond Princessについては2014年、Princess Cruisesのフリートとして初めて大浴場が設置された。このクラスのフリートには、Diamond Princess (2004), Sapphire Princess (2004) がある。

Caribbean class
Fincantieriにて建造された113,000トン型クルーズ客船。Gem classと同時期に建造されたもののGem classとは異なる船容となっている。このクラスではGrand classをベースとしているが新たに旅客デッキ(Riviera Deck)が一層加えられ、旅客定員が2,600人から3,100人に増加している。加えてCafe Caribeと呼ばれるカリビアンフードを主体としたブッフェレストランがHorizon Courtの後方に追加されている。このクラスのフリートには、Caribbean Princess (2004) 一隻のみ。(2020年現在)

Crown class
Fincantieriにて建造された113,500トン型クルーズ客船。Caribbean Princessをベースとした設計だがSkywalker night clubはwingデザインから、ファンネルの後方の位置に変更された。ステーキレストランSterling Steakhouseの代わりにCrown Grillが設けられ、イタリアンレストランSabatini'sが後方に移設された。このクラスのフリートには、Crown Princess (2006), Emerald Princess (2007), Ruby Princess (2008)がある。

Royal class
Royal-classとも呼ばれる141,000トン型クルーズ客船で旅客定員は3600人。このクラスのフリートには、Royal Princess (2013), Regal Princess (2014), Majestic Princess (2017), Sky Princess (2019), Enchanted Princess (2020), Discovery Princess (2021) がある。海の上に大きく突き出し，床にガラス越しの海を見られるSeaWalk & SeaView Barが設けられ，アウトサイドキャビンにはすべてバルコニーが設けられるなどクルーズ客船における新たな挑戦が見られる。

Sphere class
プリンセスクルーズがフィンカンティアリ社で建造している175,000トンクラスの大型客船。LNGとのハイブリッドエンジンを搭載する。前方にガラス張りのドームを設けるなど新世代のクルーズ客船としての様々な試みがなされている。前方にガラス張りのドームを設けるなど新世代のクルーズ客船としての様々な試みがなされている。Sphere Classのクルーズ客船にはSun Princess(2024)とStar Princess(2025)がある。