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さようなら「さんふらわあさつま」。そして新東京航路
写真・文:idyllicocean


東京港の「さんふらわあ さつま」  ブルーハイウェイラインの<東京~大洗~苫小牧>航路は1999年4月より<東京~大洗>間が運休となる。振り返れば1997年4月に「さんふらわあさつま」が大阪航路から転配されてからちょうど2年を経たところだ。「さんふらわあさつま」、「さんふらわあきりしま」が東京港から姿を消す前に思い出を作ろうと1999年1月20日東京発苫小牧行き「さんふらわあさつま」に乗船してきた。
 乗船前のひととき、「さんふらわあさつま」の東京港でのメモリアル写真を撮影しようと早めに自宅を出発し、ゆりかもめの一日券を購入して撮影スポットを探してうろついた。
 ご承知のように「さんふらわあさつま」の接岸している岸壁は東京港フェリー埠頭の一番西側のバースである。東京フェリー埠頭においてこの位置に接岸している船舶の写真を撮るのはけっこう難しい。なぜなら船舶撮影にちょうどいい距離が海上になってしまうからである。
 加えてフェリー埠頭というのは大型トラックや大型トレーラーが荷役のために忙しく動いており、撮影はある場合非常に邪魔になるという場合もある。
 結局テレコムセンターの展望台から約180mmくらいの望遠レンズをつかって撮影することにした。テレコムセンターはゆりかもめのテレコムセンター駅と直結しており、展望台の入場料は300円だったと記憶している。(ゆりかもめの一日券と併用した場合の割引価格)いざ展望台にあがってフェリー埠頭をみると「おーしゃんいーすと」級フェリーの前に「さんふらわあさつま」が接岸していた。船の前にいろいろな障害物があり完璧な写真を撮影することはできないものの右上の写真のようにそれなりに風情のある写真を撮影することができた。

苫小牧港の「さんふらわあさつま」 ところで、私が乗船した1月20日は予定表では「さんふらわあきりしま」が就航するはずであった。しかし台風の影響により配船がかわり「さんふらわあさつま」になったとのことだ。
 23時30分。船は定刻に出港した。夜の東京港を離れ、羽田空港沖を通って東京湾を南下する。この景色をもう北海道行きのフェリーでみることができないのかと思うとなんとなく寂しくもある。大洗港入港は翌朝08:50分である。配船によっては大洗港入港約1時間ほど前に僚船の「さんふらわあきりしま」とすれちがう。今回はあいにくすれ違うスケジュールではなかったが。
 大洗港へは1997年秋より寄港している。当初の計画段階では東京~大洗間がちょうどワンナイト航海になることからミニクルーズの定着を狙ったがなかなかうまくいかなかったようだ。それだけでなく東京~大洗間に乗船する旅客、貨物が大洗航路を利用するようになってしまったため、東京~大洗間の廃止に追い込まれたとの見方もある。

 大洗港は10:50分に出港する。この後は苫小牧までのダイレクト航海となる。大洗~苫小牧までbhlを利用する人は午前中大洗発翌日05:30苫小牧着の新東京航路、夜23:59発翌日20:00に苫小牧着の大洗航路と併せて利用することが可能である。北海道での滞在時間を考えると午前大洗発の新東京航路を使った方が断然有利である。

 さてこの航路での他船とのすれ違いスペクタクルを紹介したい。まず14:10分。東日本フェリーの<大洗~室蘭>航路の就航船「へすていあと、次いで14:20分頃、ブルーハイウェイライン<大洗~苫小牧>航路の「さんふらわあみと」とそれぞれすれ違った。今回は船内放送が流れ何人かは船体を確認することができたようだ。

 私事ではあるが冬の苫小牧港を経験するのは今回が初めてだった。先回の「さんふらわあきりしま」のレポートの時とはちがい、今回はまだ闇夜明けぬ前の入港となった。苫小牧の岸壁付近は除雪してあるが道路が凍結しておりスケートリンクのようによく滑る。朝の冷え込みは半端なく寒かったのでbhlの甲板員たちの苦労が身にしみた。

 苫小牧港でも「さんふらわあさつま」の写真を撮った。朝とは思えないほど真っ暗である。撮影したのは6:10分頃。黒い海にきらきらと光る「さんふらわあさつま」の明かりがクリスタルのように美しかった。

 「さようなら「さんふらわあさつま」。気が向いたら是非東京港に戻ってきてね」と思いつつ消滅しようとしている新東京航路に就航している「さんふらわあさつま」を後にした。 

*写真は東京港の「さんふらわあ さつま」(上)と苫小牧港の「さんふらわあさつま」(下)



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