"Legend of the seas" one night cruise report on December 27th to 28th, 2010


rcclのファンネルロゴ
やがて陽は完全に落ち、船上に夜が訪れた。船上の風景は昼と夜とでガラッと変わる。曇り空でぱっとしない天気でも、夜になれば船の灯火と波に反射する光が幻想的な雰囲気を作り出す。

今頃、殆どの乗客は食事をしているかシアターでショーを楽しんでいることだろう。私達にとっては自然と海が織り成すショーのほうが、陸上から持ち込んだ殆どの場合騒々しいショーよりよほど心地よいので今晩のショーはパス。
舷側から海を覗いてみるとシャバシャバシャバーと船がやさしく水を切る音だけが聞こえる。ここはマラッカ海峡だから波はほぼ皆無に等しい。大波を乗り越えていくダイナミックな船旅もいいが、ゆったりと抱擁力を見せ付けるような感じで静かに航海するのもなかなか気持ちのいいものだ。船が波をかき分けていく音も非常に小さく繊細で、優しい気持ちになれる。
デッキの手摺には「Legend of the seas nassau」と書かれたオレンジ色の救命浮輪(ライフリング)が架けられており、この船の船籍がはるか遠くカリブ海の島、バママのナッソーに置かれていることをさりげなく示している。アメリカ大陸からパナマ運河を超えアジアまでやってきたのだ。非常時にはこれが大きな役割を果たすことになるのだが、通常時はクルーズのロマンをかきたててくれる重要なアイテムだ。

ファンネルに映し出された
rcclの青いイカリのマーク

オードブル。左上から時計回りに:
メロンと生ハムのカルパッチョ
ミネストローネ、パン、帆立のドリア
船首方向を見ると、マストにつけられたレーダーが頼もしく回転している。シンガポールまでの距離は短いが、これらの頼もしい航海機器によって航海の安全が守られていることを考えるとなかなかの感慨ものだ。

私達のダイニングはセカンドシーティングで、午後8時から。時計の針も19:30を周った頃なので、そろそろダイニングの準備をしようとキャビンに戻った。今晩のドレスコードはカジュアルだが、tシャツに短パンは遠慮して欲しいとのこと。予定時刻の20:00頃、船尾5階のロミオ&ジュリエットダイニングルーム(romeo & juliet dinig room)に出かけた。このダイニングルームは二層吹き抜けになっていて中央に大きな螺旋階段が配置されているデラックスなデザインだ。
私達のダイニングテーブル指定は50。乗船受付時に配られるシーパスカードに印字してある。のそのそとダイニングルーム中央まで歩き、50の札のあるテーブルを一つ一つ探すのだがなかなか見当たらない。ウエーターに尋ねると、私達のテーブル50はdeck 4だそうで、先ほどの螺旋階段を下ったフロアにあるとのこと。どおりで見つからなかったわけだ。table 50はdeck 4の最奥部に設置されていた4人掛けのこじんまりとしたテーブルだった。大衆向けのクルーズでは、場合により10人掛けのテーブルに相席になったりすることもあるから、私達のテーブルが4人掛けであることに気づいたときは嬉しかった。プライベートを楽しみながら食事ができる。ただレストラン奥に設置されていたから、後に後述するショーを見るには少し遠かったといわざるを得なかったが・・・。


次にメインメニュー。妻はサーモンのソテー。私はサーロインステーキをチョイス。どちらもまぁまぁだったが、私のステーキにはなぜかバターがたっぷりトッピングされていてグレービーが掛かっていない。早速ウエーターにグレービーを注文したが、既にバターは溶けていてなんだか変な味・・・。なかなか不味い。同席の二人はエビをチョイスして満足そう。


何がショータイムなんだ・・・と思っていると、突然音楽が鳴り始め、レストランスタッフ、厨房スタッフ、ウェイター、ウェイトレスが白いハンカチを振りながら入場してくる。その数ざっと100人以上は居るだろう。

戻る | 目次 | 次へ |
コメントは登録されていません。 |
|
No comments had been registered yet. |
|
|
|