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MSC Splendida 上海ショートクルーズに乗船しました(5) [乗船記] [pid: #367]
こちらは MSC Splendida 上海ショートクルーズに乗船しました(4) の続きです。 |
クルーズ最終日の夜のプールデッキです。暗い東シナ海を上海へ向かい進んでいきます。生温かいまとわりつくような湿度があります。 |
船好きは整然と並ぶテンダーボートの下に見える波をみて嬉しくなったりします。う・動いてる・・・。 |
もう一枚、お気に入りのテンダーボートです。 手前にガラス清掃用のレールがあるのですが、これが残念だったので、これを避けてボートを大きく撮影してみました。 |
クルーズ最終日の夜のショーは非常にクオリティの高い充実したものでした。そのあとクルー総出演のショーとクルーズ最終日の夜はクライマックスに達します。 心のこもったおもてなしを受けながらクルーズ3日間が過ぎていきました。 MSCクルーズ様、またのご来日をお待ちしております。 こちらこそ、楽しませて頂きありがとうございます。 |
上海宝山港に着岸したMSC Splendidaです。宝山クルーズターミナルは最近整備されたクルーズ客船専用の港で、市内中心部からは少し離れた場所にあります。中心部まではタクシーで40分くらいです。今回はとても良心的な運転手さんに巡り合い100元ほどでホテルまで送り届けてくださいました。地下鉄で中心部に出る方法もあるのですが、港を出るためにはバスかタクシーに乗って橋を渡る必要があるので地下鉄の駅まで行くのは少し面倒です。 |
クルーズターミナル内部の様子です。 最近は中国がクルーズブームとのことで、MSC Splendidaに限らず、Royal CaribbeanのQuantum of the SeasやPrincess CruisesのMajestic Princessなどたくさんの巨大客船が上海にやってきています。中国のCtripとRoyal Caribbeanの合弁のSky Sea Cruisesなどもこちらを起点としたクルーズを実施しています。 この巨大マーケットのおかげでこのような巨大船に日本からも気軽に乗れるようになったのです。これからも手軽で身近なクルーズとして日本近海で巨大クルーズ船によるクルーズが発展することを願っています。 |
(レポートは随時書き加えていきます) こちらについては船側に少し検討して頂きたいところです。ディナーにて飲料水をオーダーすると2Lのペットボトルがテーブルに届きます。Tap water pleaseといっても、ペットボトル入りのミネラルウォーターしかないと言われます。屋外のデッキにも自動給水機はありません。夏季のクルーズなどでは日中長い間デッキにいると熱中症になる可能性もありますから、スポーツデッキやプール近くでぜひ飲料水の自動給水機がほしいところです。このため、デッキにいてものどが渇くと水を求めてビュッフェまでかなりの距離を歩くことになります。安全に安心してスポーツを楽しむためにも、スポーツデッキでスポーツを楽しむ際にはに水のペットボトルを持参されることをお薦めします。もちろんバーサービスを頼んでもいいですが、スポーツデッキにバーサービスは来ていなかったと思います。 コーヒーを頼むとバーサービスとなり有料となるのことでした。せっかくフルコースディナーを頂いているのにこれは残念です。以前カリブ海でデヴィナに乗船した際はそんなことはありませんでしたから、もしかすると中国仕様としているのかもしれません。中華圏にはもしかすると食後のコーヒーの文化は確かになかったかも・・・。とはいえビュッフェにあるコーヒーは美味しかったですし無料で頂けます。またビュッフェで無料で頂けるコーヒーの味はコスタネオロマンチカのそれより断然いいです。 アジアン料理を取り入れている姿勢は評価できるのですが、味はちょっと ・・・。客船やホテルでディナーという雰囲気がどうしてもいいという方以外はビュッフェをおすすめします。こちらのビュッフェはカジュアルですが、こちらのほうが断然美味しいですし雰囲気もいいです。またディナーレストランで窓側に座るのは難しいですが、ビュッフェなら席数も多いです。でもディナーで提供されているパンは焼きたてで美味しいです。 上海港に到着後、荷物を自分でもって先に下船するエクスプレスチェックアウトがありませんでした。フライト等乗り継ぎのあった方は大変だったかもしれません。中国人は着岸したら皆すぐに降りたがるのでしょうか。船側はイミグレーションに向かう数が多くなりすぎることを恐れているのかもしれません。ちなみにカリブ海のデヴィナではエクスプレスチェックアウトを選択することができました。 テンダーボートがメインデッキの海側の甲板に設置されているため、メインデッキから海を眺めることができるスペースが船の前部と後部の一部に限られてしまいます。多くのクルーズ客船はメインデッキ上に直接テンダーを設置せず、上の階の天井から吊るす形でテンダーを設置しているので、メインデッキの視界が妨げられません。この船では相当数のバルコニーキャビンが設定されているのでそれほど大きな問題にならないのかもしれませんが、インサイドキャビン、オーシャンビューのキャビンを選んだ乗客にとっては、キャビンを出てから少しでも早く海風にあたり、海を進んでいく船の航跡を見たいものです。これは船のデザイン上の問題なので改善は難しいかもしれませんが、すこし残念な点です。 今回のクルーズのエンターティメントはアクロバットとオペラが中心でした。オリジナルのプロダクションショーに始まり、なかなか迫力のあるエンターティメントで十分楽しむことができました。昼間にはデッキのあちらこちらでラテンやカントリーダンスのレッスンが行われていました。デッキで行われたクッキングチャンピオンシップも好評だったようです。チャータークルーズにありがちなクイズで時間を持て余す感がなかったのはよかったです。 最終的な感想としては、値段対効果がずば抜けて高かったため満足度も高かったです。1日30ドル(チップを入れても50ドル未満)で3食、移動、ショー、ジャクジー、プール、スポーツデッキでのテニスやジムでの運動を考えると陸上のどんなバケーションより安いですね。どんな格安のフェリーに乗っても、キャビンクラスを選んだ瞬間にこのクルーズよりも高くなります。 そう考えると純粋に船旅を楽しめる選択肢が増えたわけで、MSCには引き続きこれからも頑張ってもらいたいと思います。リーズナブルなクルーズを日本周辺に存在するようにしておくためには、少々のチャイナ化は仕方ないと思っています。なにせ日本市場が小さすぎるので。この際、中国の方にはぜひたくさん乗って頂いて、ときどき日本に来て船旅を楽しませていただければ満足です。 チャータークルーズのほうがいいのでは・・・といった声も時折聞きますが、例外はあるものの(今の時点では)日本の旅行会社が行うチャータークルーズよりも外国船の自主クルーズのほうが、食事もエンターティンメントもクオリティが高いと思っています。もちろんプログラムが日本語でなかったり、ショーが英語や中国語のみだったりするかもしれません。また場合によっては港から市街地までの交通がきちんと手配されていないこともあるかもしれません。それでも各外国船は本国で長い間愛されてきた食事やエンターティメントのノウハウを持ってクルーズしているのです。直前に企画旅行のような形で作ったようなチャータークルーズで完璧なエンターティメントを行い、質の高い食事を振舞おうとするのは難しいですし、できても値段がかなり跳ね上がってしまうことでしょう。チャーターだと日本のエンターティナーを乗船させることも多いようですが、通常ゲストエンターティナーによるショーは一晩のみです。日本語はサクッとあきらめ、海外にきたつもりで各外国船のデフォルトのクルーズを楽しんでしまうことをお奨めします。 また、外国船クルーズに関しては、日本の代理店から購入すると港湾税の名目でクルーズ総額が高くなっていることがあります。基本的に港湾税は船1隻が港を使用する際の金額を乗客数に対して計算するのですが、実際に何人の乗客が乗船するかはクルーズ当日まで正確にはわかりません。このため実際の港湾税の計算は船会社や代理店によって異なるケースがほとんどのようです。この点がアメリカで問題になったため、裁判の結果、米国ではこの費用はクルーズ料金に含めて提示されるようになりました。ところが日本では港湾税は別途徴収さるケースが多く、その金額がクルーズ金額と比べて高額であることも多いため注意が必要です。同じ客船の同じクルーズでも代理店により、とりわけ日本で購入した場合と海外で購入した場合とでは港湾税の金額が大きく異なることがありますので注意してください。このためクルーズの費用の比較は常に総額で行う必要があります。 またクルーズ料金についても、日本の代理店から購入するのとアメリカの代理店から購入するのとでは、同じクルーズであっても料金の開きが非常に大きいです。アメリカでは1泊50ドルで購入できるクルーズが、同じ船、同じキャビン、同じサービスでも日本では1泊100ドルでしか買えない場合が多々あります。日本人客は1日100ドル、US客は一日50ドルといった形で大きな値段の開きがでてしまうと高い金額を支払っている日本マーケットではサービス品質についても不満が出るのも仕方ありません。これが外国船クルーズへの不満につながり、日本のクルーズ市場の裾野を狭めてしまうことがなければと思います。 |