最近はインターネットが普及し、数々の割引運賃、格安航空券を使用することができるため、国内線であっても、航空会社によって路線毎に設定された正規料金を支払うのは割高と感じるようになってきた。大手航空会社直販サイトでさえ、早特、早割、特割、スーパー旅割などの早期予約割引運賃を大規模に宣伝するようになり、その割引率も70%以上と太っ腹なので路線によっては鉄道や船より飛行機のほうが安いといったことも決して珍しくない。(クルーズ、フェリーを応援する当サイトの管理人としては嬉しくない話なのだが・・・)
現在のところ国内の航空券の購入形態は下記が考えられる。2. 格安航空会社(Low Cost Carrier)直販
3. 格安航空券手配会社(もしくはウェブサイト)経由
4. 株主優待券を使って自分で手配
1. 大手航空会社直販の場合
大手航空会社直販の場合、直接航空会社の窓口に行ってチケットを購入することは少ないだろうから、大抵の場合航空会社の正式ウェブサイト経由で購入することになるだろう。ウェブで航空券を購入すると郵送に手間がかかるのではと思うかもしれないが、最近はチケットレスサービスが一般化しているので、チケットの郵送に伴う費用や手間を心配する必要はない。予約番号と購入に使用したクレジットカードを持参して空港に行けばそれでチェックインは終了だ。
搭乗予定日まで、まだ日にちがある場合は、まずこの航空会社による直販を使うのが最も得策だろう。とりわけ割引率の大きいスーパー旅割、スーパー先得などに至っては、競合する鉄道やフェリーと比べ比較にならないほど安価な値段が設定されていることが多い。
とはいえ、これら割引率の大きい割引料金での座席は販売数が限られており確保しにくいのも事実。たいていの場合、スーパー旅割、スーパー先得については販売開始日付が指定されており、販売開始直後にはウェブサイトが大幅に混み合い、割引率の高い人気の座席はすぐに売切れてしまうことが多い。これら割引率の高い座席確保したい場合に知っておきたいのは下記の事実だ。
- 当該航空会社のマイレージクラブ会員になると先行予約が可能であうということ。
マイレージ会員は先行予約期間が設定されているので一般販売開始日よりも前に予約でき、希望の座席を確保できる可能性が高い。 - できるだけ高速なインターネット回線を使うと予約しやすいということ。
ADSL回線、光回線のように早い回線をつかって予約合戦は乗り切ろう。スーパー先得・旅割販売開始直後に、ダイヤルアップ接続のような低速回線で座席を予約しようとすると失敗する確立が高い。
なお、航空会社のウェブサイト使った直販を利用した場合の支払いは、銀行振込やコンビニ支払に加えて、クレジットカードによる決済が可能だ。領収書については、空港の自動チェックイン機をはじめ、航空券販売カウンター、もしくはインターネット上でのウェブ表示サービスを使って表示させることができる。またコンビニ決済をした場合は、支払控、受領証もしくは受領書が領収書として利用可能とのことである。
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2. 格安航空会社直販の場合
ジェットスターやエアアジアなどの海外格安航空会社が注目されているが、日本国内でも徹底したコスト削減により、低価格を実現している格安航空会社が存在する。これらの会社のコスト削減振りは徹底しており、同路線同条件では明らかに大手航空会社よりも安くチケットを入手できる。有名なところではスカイマークエアラインやスターフライヤーなどがあげられるが、この他にもスカイネットアジア航空、北海道国際航空などたくさんの格安航空会社が日本の航空券の価格破壊に貢献している。
とりわけスカイマークエアライン(就航路線はこちら)は大手航空会社の半額近い価格を普通運賃に設定し、出発ぎりぎりまでこの値段で購入することが可能。ときおり実施するバーゲン運賃、スカイフレックスやスカイバリューは大手航空会社の正規運賃と比べ80%以上もの割引率で、大手航空会社はもちろん競合する他の格安航空会社の中でも飛びぬけている。
路線によっては、早期購入割引の予約期限も1, 2, 3, 5, 7, 10, 15, 21, 28, 30日前とさらにきめ細かい早期購入割引を実施している。ただしこの会社、2006年、2007年、2008年、2010年とたびたび安全にかかわるインシデントを起こしており、2007年には国土交通省より厳重注意を、2010年4月にも同省から業務改善命令を受けるなどしており、今後は安全面での信頼回復が課題の航空会社でもある。
一方、ブラックが基調の高級感のある内装が自慢のスターフライヤー(就航路線はこちら)は、東京大阪線に就航しビジネスマンに人気を博している。こちらは1日前まで大手航空会社の正規運賃の48.7%(STAR1)で購入できるSTAR1という割引運賃が好評で、大阪便ではJALの特便1割引と同じ値段で展開している。客室サービスは格安航空会社とは思えない充実ぶりで、個々の座席に装備された液晶モニターや、タリーズコーヒーとタイアップしたコーヒーサービスが好評を博していた。一時期は夕方以降の便でビールまで提供されていたというから驚きだ。指定便については北九州空港から福岡市内(天神・博多駅)への無料タクシーサービスも展開している。
九州・沖縄地方に広くネットワークを広げるスカイネットアジア航空(就航路線はこちら)は、早期割引はもちろん空席予測状況によって航空券の値段が変化するランク別割引サービスを導入している。また搭乗前日まで購入可能なカケコミ割引が、搭乗日7日前10:00頃に毎日インターネットにて発表されるなど、便の空席予測数に応じたフレキシブルな料金展開が行われている。
これらの航空会社のほとんどはインターネット上での購入・決済・チケットレスサービスに対応しているので、ギリギリの航空券購入にも頼もしい味方だが、就航している路線や便数が限られることなどが注意点としてあげられる。またこれらの航空会社を使用しても大手航空会社のマイル積算はできないことを認識しておく必要もある。(大手航空会社のコードシェア便として搭乗する場合を除く)
おもな格安航空会社 | 路線例 | 予約時期 | 運賃種類 | 比較対象の 大手航空会社運賃 | 割引率 |
スカイマーク エアライン | 東京/神戸・中部(2011年2月1日就航予定)・神戸・北九州・福岡・阿蘇くまもと・鹿児島・沖縄など | 28日前 | 前割21 搭乗21日前まで購入可能 | JAL先得・ANA旅割 搭乗28日前まで購入可能 | 3-32%程度 |
3日前 | 前割3 搭乗3日前まで購入可能 | JAL特便3・ANA特割A/B/C 搭乗3日前まで購入可能 | 20-61%程度 | ||
当日 | Skymark正規運賃 搭乗当日まで購入可能 | JAL/ANA正規運賃 搭乗当日まで購入可能 | 50-65%程度 | ||
スターフライヤー | 東京/関西・北九州など | 28日前 | SFJ STAR1 搭乗1日前まで購入可能 | JAL先得・ANA旅割 搭乗28日前まで購入可能 | 3%程度 |
3日前 | JAL特便1 搭乗1日前まで購入可能 | 同額 | |||
当日 | SFJ正規運賃 搭乗当日まで購入可能 | JAL/ANA正規運賃 搭乗当日まで購入可能 | 8%程度 | ||
スカイネットアジア航空 | 東京/長崎・大分・熊本・宮崎・鹿児島、沖縄・長崎/鹿児島など | 28日前 | バーゲン28ランクA/B 搭乗28日前まで購入可能 | ANA旅割 搭乗28日前まで購入可能 | 13-32%程度 |
3日前 | 特売り3日前ランクA/B 搭乗3日前まで購入可能 | JAL特便3・ANA特割A/B/C 搭乗3日前まで購入可能 | 12-52%程度 | ||
当日 | 正規料金 搭乗当日まで購入可能 | JAL/ANA正規運賃 搭乗当日まで購入可能 | 7%程度 | ||
北海道国際航空 | 東京/札幌・旭川・函館・女満別・帯広(2011年3月27日就航予定)、札幌/仙台・福島・新潟・富山・小松など | 28日前 | AIR DOスペシャル28A/B 搭乗28日前まで購入可能 | JAL先得・ANA旅割 搭乗28日前まで購入可能 | 22%程度 |
3日前 | DOバリュー3レベルA/B/C 搭乗3日前まで購入可能 | JAL特便3・ANA特割A/B/C 搭乗3日前まで購入可能 | 18%-79%程度 | ||
当日 | AIR DO正規運賃 搭乗当日まで購入可能 | JAL/ANA正規運賃 搭乗当日まで購入可能 | 23%程度 |
時期と路線によってはかなりの割引が期待できる航空会社直販だが、割引運賃で利用できる座席数に限りがあったり、割引運賃での予約はキャンセルができないなど数々の制約があるのも事実。ここで検討対象に入れたいのが格安航空券手配会社(ウェブサイト)だ。
目次へ | つづく |
全日空は、東日本大震災で減少している旅客需要を喚起するため、土曜と日曜の国内線を対象とした割引運賃「週末割引」を導入すると発表した。最大で67%の割引が受けられる。この週末割引は5月14 日〜6月26日の土曜と日曜限定で、国内線の全路線が対象。搭乗日の14日前までに予約が必要。航空券購入後に解約する場合は運賃の50%の取り消し手数料がかかる。
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C938196...d=DSGGL001
貯めたフライトマイルを使って特典航空券を予約する時、全日空や日本航空などでは基本二区間をセットで引き換える。このため帰りのフライトも行きのフライトと同時に購入しなければいけない。この場合、帰りのフライトについては通常の発売開始時期である二ヶ月以前であっても、どちらか一区間の旅程が売り出し発売中であればそれに付随する帰り便等のフライトはもう片方のフライトから15日以前であれば予約が可能となる。年末年始など混み合う時期の予約を考えている場合、実際の予約開始は上記の条件場合を含めて二ヶ月と15日前から席の売り出しが行われていることに注意しよう。二ヶ月前の発売開始日にすでに席が満席なのは、往路との組み合わせにより席がすでに予約開始されているからだ。
たとえば12月27日から1月2日の日程で東京ー沖縄を往復するとしよう。単純に考えるとそれぞれの便の予約開始日は10月27日、11月3日だ。ところが12月12日の日程で沖縄ー東京を予約した人がいると、この人は12月27日は12日から数えて15日にあたるため、12月27日の東京ー沖縄便を同時に予約することができる。このため一定の条件下ではあるが、12月27日の東京ー沖縄便は実際には12月12日から予約できることになる。
このカラクリを理解した上で、どうしても12月27日の便を予約したい場合はどうしたらいいかーーー。ウラワザは復路のダミー旅程を希望往路の日程より前に仮設定し、通常の予約開始日より15日前に往路の便を予約することだ。そして希望往路の予約確定ができてから、往路の日付を後から変更する。